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皆様は「お弁当」と聞くと、どんな画(え)をイメージされるでしょうか?上の写真は、フランスの古いお弁当箱。はっきり言って手桶くらいのサイズがあり、かなり大きいです。日本でいつたら重箱の代わりみたいなものでしょうか。一人分のお昼のためというよりは、ピクニックなどの人が集まる際に食物を単純に持ち運ぶためのもの、といった感じです。

英語に「Lunch Box」という言葉があるように、フランス語にも「Casse-Croute」という言葉が存在します。どちらのものも、サンドウィッチや果物といったシンプルなものをあくまで「携帯」する「軽い食事」という意味が強いです。

それに対し、「Bento」はそのものずばり、日本語の「弁当」からきています。弁当は、小さな箱のなかに季節感や山海の食材を異なる味付けで、バランスよく、彩りあざやかに詰めた日本独特の文化です。近年、この弁当文化がフランスをはじめとする海外の国々で評価され、いくつかの国では「Bento」という単語が辞書にそのまま載っているほどにまで「Bento」という言葉が定着しました。辞書に載っている説明は、おおむね、「日本語由来;2000年頃から普及 ◇ 日本語ではベントウ ◇ 携帯用の食事、仕切りのついた密閉容器に入れる、昼の休憩(日本の生活習慣)時に食べるため;この容器は自分の食事を持ち運びするためのもの」という説明書きになっています。これだけならば、「Casse-Croute」と「Bento」の差なんてないじゃないかと思ってしまいますが、違います。「仕切りの付いた密閉容器に入れる」これがBentoの特徴なのだ!といっても過言ではありません。

日本の「弁当」はおしゃれでヘルシー。書店には弁当のレシピ本が並び、フランスでも特に日本料理への関心が高いパリでは、ここ3年ほど、さまざまなスタイルの「Bento」屋さんができ、かなりの人気です。また、「Bento」箱もインターネットなどで簡単に手に入るようになったため、フランス人の手づくり「Bento」を見る機会が私にも何回かありました。現在では日本と同じように、日々の手作り弁当をブログにアップするフランス人が多いそうです。

そもそもフランス人は本来、時間をかけ、楽しみながら食事を摂るのが大好きな国民性を持っていました。昼食もビストロやレストラン、自宅へ戻ってゆっくりと食事を摂ることが多かったのです。しかし、リーマンショック以降、そのフランス人ですら不況により昼休みが激減。その結果、手っ取り早く食べられるサンドウィッチや惣菜を買い、オフィスや公園で食べる人が増えていったのです。そういった流れの先に、この「Bento」ブームがあります。

簡素になってしまった食事をポジティブにしようとした時、日本式の弁当や弁当箱が目とまったのではないでしょうか。このフランス人のどこまでもポジティブなところは私たち日本人もちょっぴり取り入れてみてもよいのかもしれません。

忘れてならないのは、食事はとにかく「楽しむ」もの。弁当でも外食でも、おにぎり1個でも、「楽しむ」ことができればそれが一番の調味料になってくれるはずです。

パフュームに「Bento」はありませんが、口に運んだ瞬間「楽しむ」ことのできる美味しいお食事をご用意しています。今日の食事に迷ったら、その時は、楽しく美味しいお食事を用意してスタッフ一同お待ちしております!!

サービススタッフ 萩原 瑛世