「フランスに住んでいました」というお話をすると、決まって聞かれるのはやはりフランス人のこと。中でも、食生活のことは多く聞かれました。
フランスは世界が認める美食の国、と言われておりそれはたしかに事実です。でももちろん、フランス人が毎日フルコースを食べているわけではありません。私たち日本人が毎日お鮨や天ぷらばかり食べているわけではないのと同じです。
毎日料理が前菜、メイン、デザートと出る家庭であっても、前菜がお肉を使ったパテであればメインには野菜を中心にした料理を食べ、デザートもヨーグルトのような乳製品で済ませることも多いです。また極端な話をすれば、具材がたくさん入ったサラダだけで済ませることもあります。
ただし、家族がそろう週末は別格。特に日曜日のランチは、子供が大きくなっても楽しみたい食事といわれており、ゆっくりフルコースにして食べることが多いです。
そしてそんなときの食事のシェフはお父さんなことが意外と多いようです。
私が住んでいた家でも2軒ともパパはお料理上手で、ママが忙しいときはもちろん、休日はゲストも呼んで腕を振るうなんてことも。
もちろん、すべてのフランス男性がそうというわけではありませんが、食文化が一種の芸術となっているフランスでは、そもそも子供の頃から日本で考えてみると、「これは大人の食べ物だから」と思われているものも、少量ですがきちんと味あわせています。やっぱり子供には食に関することを理解してほしいという考えが強いのですね。ワインに関しても、シャンパンや甘口のソーテルヌなどはグラスに指を入れてなめてもらう程度ですが、味あわせる機会は作っています。
そして、子供も味わうだけでなく、作ることもきちんと教えます。一番最初の料理はケーキを作らせるのがフランスでは一般的です。お料理を作ることでレシピを学ぶだけではなく、常識などが自然に馴染んでしまうもの。
たとえば大事に素材を扱わないと、美味しいお料理にならないこと。そして、お料理にはアーティスティックなところがあるので、お料理のおかげで生まれたアーティストが、たくさんいるのではないかと思います。
その逆もありますね。アーティストのようなシェフが多いと思います。
皆様は普段お料理はされていますか?普段お仕事で忙しい方も、少し時間を作って簡単なものでもよいので作ってみると、心もカラダもリフレッシュできると思います。
ちなみにパフュームでも9月28日に料理教室を開催いたします。普段とはちょっぴり違う休日を過ごしてみるのはいかがでしょう?
この日はもちろんメインダイニング貸切で料理教室を開催いたします。是非この機会にシェフ自慢の料理の技を盗んでいってください!
サービススタッフ 萩原 瑛世