よく冷えたガスパチョを作ったのは
気候がよく、暖かな日差しが差し込んだからではない。
予約リストに「お肉アレルギー」のお客様の名前があったからだ。
お肉料理やお肉のエキスを抜きにしてコース料理を仕上げるには、
新たな作品をつくる必要があった。
「冷たいガスパチョ・ホタテのタルタル」が完成した。
お魚料理とお野菜のお料理をチョイスすれば、
お肉に触れずに通れるコースもあるが、
そうではなく、お肉に触れなくては通れないコースを、
わざわざご注文されたお客様の不自然さにはツッコミを入れず
鍋と包丁を握るのがプロの料理人である。
準備に動き回るあわただしさは、やがてその姿を消し、
営業が静かに始まる。
アレルギー対応に感謝の意を示したお客様は母と娘で、
母の日の食事を時間を掛けながら楽しんでいた。
ガスパチョを食べ終えたことを確認すると、
サービスマンは調理場に入り、次のお料理を作り始めるようシェフに合図を出す。
そしてフロアーに戻り、食べ終えたお皿をすみやかに下げる。
「あ、ちょっと待って下さい。」
と私の作業を制し、
母親はスプーンで取りきれず
スジ状に残ったスープを
指で舐めとった。
高級レストランでこれをやるには勇気がいる。
もちろん、これが、厄介なテーブルマナーというルール上では
宜しくないことは明白だが、悪い気はまったくしなかった。
それどころか私はこんな事を感じた。
娘が母の日にご馳走してくれるお料理を一滴たりとも残せません。
という母の想い。この時間に対するリスペクト。
そして料理人への{オイシカッタヨ}という謝意だ。
その昔、私は先輩に言われた言葉を想い出していた。
「大事なことは、謙虚に食べる事」
20年前の教えが
今、
やっと
わかった。

「冷たいガスパチョ・ホタテのタルタル」
↓↓ ご予約はこちらから ↓↓
http://lesperfumes.com/reservation/
↑↑ ご予約可能日がわかります ↑↑
母の日 限定プラン 税サ込 ¥3500
■カーネーション 1輪 ご用意いたします。
■乾杯酒付き
・スパークリングワイン
・白ワイン
・赤ワイン
・ノンアルコールカクテル
Amuse
本日のアミューズ
Premier assiette
第一の皿(下記1~4からお選びいただけます)
Deuxieme assiette
第二の皿(下記1~4からお選びいただけます)
Granite
お口直し
Troisieme assiette
第三の皿(下記1~4からお選びいただけます)
Le Dessert
パフューム特製デザート
Cafe au The
コーヒー又は紅茶
Mignardise
小菓子
※第一~第三のお皿は下記メニューから、お選び頂けます。
1.Les Entrees
ソテーしたホワイトアスパラガスとスモークサーモン
2.Les Entrees
ブルターニュ風パテ パートフィロー包み 粒マスタードクリームソース
3.Le Poisson
本日の魚料理 シェフのイマジネーション
4.Le Viande
合鴨のロースト ガストリックソースまたは
和牛ほほ肉のソテー ラヴィコットソース
税サ込 ¥3500